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精神科デイケア、ソーシャルワークを備えた精神科単科の病院です。

TEL.0438-41-1551

〒292-0061 千葉県木更津市岩根2-3-1

治療抵抗性統合失調症とクロザリル治療

治療抵抗性統合失調症とは

 統合失調症に対する薬物治療は着実に進歩しており、通常の薬物療法によって症状が改善し、これまでと同様の生活を送れる人が増えてきました。しかし複数の抗精神病薬を十分な量、十分な期間用いても、あるいは副作用のために十分な増量ができず、病気の症状のため長期にわたる入院を余儀なくされたり、家に引きこもって外に出られなかったりして、生活に重度の支障をきたしている方々がおり、そのような状態を「治療抵抗性統合失調症」と呼びます。



クロザリル治療について

院長

 クロザリルは治療抵抗性の統合失調症に対して効果があることが認められた唯一の薬です。日本では2009年から新しく使われ始めたばかりですが、以前よりアメリカ、ヨーロッパはもとより韓国、中国などアジアの国々でも広く使用されており(世界97カ国)、その高い治療効果が評価されています。但し、クロザリルを使用する上では副作用に十分注意をする必要があります。クロザリルは他の非定型抗精神病薬に共通する副作用の他に、特に注意すべきものとして、無顆粒球症や白血球減少症など血球に対する副作用が報告されています。また、耐糖能異常のために糖尿病のある方には原則投与はできません。

 こうした副作用への配慮から、クロザリル使用時には医師、薬剤師、コーディネーター、医療機関、そして服用される患者様のデータをクロザリルモニタリングサービス(CPMS)に登録し、継続的な血液モニタリングを行い、副作用の早期発見や悪化防止に努めています。また治療導入時には原則18週間の入院治療を必要とします。

 このようにさまざまな制約のある薬ですが、国内臨床試験において57−67%の方に改善が認められました。「退院して家族と暮らせるようになった」「笑顔で会話し外出できるようになった」といった著効例も数多く報告されています。これまでの薬物療法では改善が困難であった方、重い症状に長年苦しんでいる方の一助になる薬と考えています。

 当院はクロザリル登録医療機関として、その治療を行える体制が十分に整っています。クロザリルを使ってみたい、詳しい説明を受けたい、とお考えの方はまずは主治医にご相談ください。また他の医療機関を受診されている方は、現在の主治医の先生と相談をした後に診療情報提供書(紹介状)を書いて頂き、それをご持参のうえ当院を受診して下さい。

バナースペース

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